【共働き家庭の実例】小学校受験にかかった費用を全公開!

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「小学校受験ってお金がかかるんでしょ?」
そう思って、なかなか踏み出せないでいるご家庭も多いのではないでしょうか。実際、受験直前になると講習費や模試代などが重なり、まとまった出費が必要になるのも事実です。

この記事では、我が家の実体験をもとに、小学校受験にかかった費用を「すべて」公開します。塾代や模試、体操教室、直前講習など、具体的な金額の内訳に加え、家計面で工夫したことや、振り返って感じたこともまとめました。

これから小学校受験を考えているご家庭の、費用面での心づもりにお役立ていただければ幸いです。

【前提その1】入学後の費用から考える小学校受験をする・しないの判断

まずは、小学校受験にかかる費用を考える前提として、国公立と私立で「小学校入学後にかかる費用」がどれほど違うのかを、大まかに把握しておくことが大切です。

下記のデータは、小学校から大学までの進路パターンごとにかかる教育費の合計を示したものです(※一部改変あり、文部科学省調査に基づく)。

小学校中学校高校大学総額
すべて公立1,821,3971,379,5181,175,2672,697,2007,073,382
大学は私立、
他は公立
1,821,3971,379,5181,175,2675,267,2009,643,382
小学校及び中学校は公立、
高校及び大学は私立
1,821,3971,379,5182,755,2435,267,20011,223,358
小学校だけ公立、
中学から私立
(中受)
1,821,3973,839,6212,755,2435,267,20013,683,461
すべて私立(小受)8,810,6873,839,6212,755,2435,267,20020,672,751

出典元:文部科学省調査資料(文部科学省「平成22年度子どもの学習費調査報告書」・独立行政法人日本学生支援機構「平成22年度学生生活調査報告」に基づいた作成)。なお、当方で一部改変しています。

この表からもわかるように、「小学校だけ公立→中学から私立(=中学受験)」という進路と、「小学校からすべて私立(=小学校受験)」では、年間で100万円以上の差が出るケースもあることがわかります。

ただし、私立小学校と一口に言っても、学費には大きな差があります。たとえば、大学附属の小学校は学費が高めの傾向があり、カトリック系の一部の学校などは比較的学費が抑えられています。まずは、通学可能な範囲にある学校の学費を調べておくことをおすすめします。

また、中学受験を選ぶ場合は、小学校4年生頃から塾通いがスタートし、費用も年々増えていきます。

私立中学への進学率は全国で7%ですが、東京都では23.9%。4人に1人ぐらいとかなり高い割合を占めています。・・・中学受験の場合、一般的に小学校4年生から塾に通い始めるといいます。「4年生で月2万~3万円程度からスタートしますが、学年が進むにつれて週2回では済まずに費用はアップし、6年生では年間100万円程度かかります。4年生から6年生までの3年間をトータルすると、教材費や集中講座などの費用も含めて平均250万円程度は見積もっておく必要があります」・・・しかも最近では小学校3年生から受験準備を始める傾向も高まっているとのこと。今後、親の費用負担はさらに重くなりそうです。

(「教育費で家計破綻」予防のカギは小学生時代にあり NIKKEI STYLE 2017年4月)

なお、東京都には国立や都立の小学校も多く存在し、私立小を受けずにそれらの学校に絞って受験されるご家庭もあります。ただし、これらの学校は抽選を伴うケースも多く、必ず進学できるとは限りませんし、附属中・高にそのまま進めない学校もあります。

とはいえ、小学校受験の魅力は「合否」そのものではなく、準備期間に得られる成長や気づきにあると私は感じています。

【小学校受験体験談】迷っている方へ伝えたい小学校受験のメリット

【前提その2】教育費は「手取り年収の15%以内」がひとつの目安

小学生以下の子どもがいる家庭では、「教育費(学校教育費+学校外活動費)」を世帯手取り収入の15%以内に抑えるのが一つの目安とされています。

戦略を練るにはまず、わが家の家計がどの程度の教育費の負担に耐えられるかを知ること。「子供が中学生以下なら、純粋な教育費(学校教育費と、塾や習い事などの学校外活動費)は世帯の手取り年収の15%以内に抑えるのが一つの目安です」。子供が1人でも2人以上でも上限は15%です。・・・教育費は受験のある年とない年ではかかり方が変わるので、受験のない年は10%に抑えて、受験のある年は20%までかけるなど柔軟に配分を変えても構いません

(「教育費で家計破綻」予防のカギは小学生時代にあり NIKKEI STYLE 2017年4月)

仮に私立小学校に入学した場合でも、共働き家庭では放課後の預かり先をどうするかが大きな課題となります。学校内に併設されている学童を利用するケースもあれば、民間学童や、学童代わりの習い事(英語・算数塾、スポーツ教室など)を活用するご家庭も多く見られます。特に低学年のうちから、子どもの興味や得意を伸ばすことを重視し、さまざまな習い事に取り組ませるご家庭も少なくありません。

教育費は「かけようと思えばどこまでもかけられてしまう」費目だからこそ、事前に上限を意識しておくことが大切です。将来の収支バランスを考えながら、小学校入学後の生活を現実的にイメージしておくことが、家計管理の第一歩になると思います。

わが家の小学校受験にかかった費用

では、実際に、小学校受験に向けていくら投資したのか。一例に過ぎませんが、我が家のケースでは以下の形です。

■ 基本情報(我が家の場合)

  • 共働き家庭
  • 幼稚園(預かり保育あり)に在園
  • 年少から週1回の知育教室に通塾(地頭を育て、学ぶ楽しさを知ってほしいという思いから)、通信教育モコモコゼミで家庭学習をスタート(それまでは机に向かった勉強などは特にしておらず、遊びを通して生きる力の基礎を育むことを重視。本の読み聞かせはしっかり行っていた。)
  • 年少秋に、小学校合同説明会に参加し、学校の教育理念や特色に惹かれ、小学校受験を意識するように
  • 年中から「知育教室の延長」の感覚で受験塾に通い始め、10月(新年長)から本格的に受験準備をスタート
  • 国立1校は一次抽選落ちでしたが、その他受験校については全校から合格をいただくことができました。最終的に国立の小学校に進学。

■ 実際に小学校受験にかかった費用(教室関連)

時期 項目 費用(概算)
年中3月〜10月 受験塾(入室金+通常授業の週1通塾) 約40万円
年中11月〜年長12月 受験塾(通常授業+志望校別授業の週2通塾) 約90万円
  受験塾(季節講習(春・夏)) 約18万円
  受験塾(直前講習) 約12万円
  模擬試験(15回) 約20万円
  受験体操教室(入室金+10ヶ月間週1通室) 約20万円
合計 教室関連費用 約200万円

小学校受験にかかった費用を振り返って思うこと

  • 「とりあえずやってみよう」と始めた受験塾通い。結果的には、情報ゼロからのスタートだったため、早めに塾に通ったことは安心感につながりました。
  • ただ、今思えば、受験塾に通っての受験準備は新年長(年中11月)からでよかったかもしれません。それまでは知育教室や通信教育での学びを続けてもよかったと感じています。
  • 子どもの本当の力につながったかどうかという視点で振り返ると、直前講習はもう少し絞ってもよかったかもしれませんし、体操も季節講習や直前講習に限定し家庭で補うこともできたのでは、とも感じています。
  • 年少からの学習習慣の積み上げが、小学校受験の取り組みをスムーズにしてくれたと思います。

■ 共働き家庭としての工夫

  • 基本は土日の通塾通室と、平日は半休・有休・フレックスをフル活用して対応しました。
  • 忙しさはありましたが、かえって「時間が限られていたこと」が良い制限になり、授業を取りすぎずに済んだとも言えます。

■ 志望校選びと費用のバランス

  • 私立校の学費を事前に調べ、家計と合わない学校は志望校から外すという判断をしました。
  • 私立校は第1〜第3志望の3校程度に絞り込み、年長の夏以降はその特訓に集中。
  • 学校数を絞ることで、志望校別授業や学校説明会への参加数も減り、共働きでも無理なく動けました。
  • ただし、塾によっては「受験校数は多く」と指導するところもあるようなので、自分たちの方針と合う塾選びも重要です。

■ 教室以外で小学校受験にかかった費用(抜粋)

  • 受験用の親子服
  • 願書用写真撮影
  • 各校の受験料
  • 私立校の「入学金(※入学する学校以外にも一時納付の必要あり)」

こうした「見落としがちな出費」も意外と重なるため、あらかじめ想定しておくと安心です。

最後に:費用以上の「得たもの」

振り返ってみると、もう少し効率的に費用を抑えられた部分もあったかもしれません。けれど、子どもの成長をそばで見守り、一緒に挑戦したあの時間は、何ものにも代えがたい大切な経験でした。

「小学校受験=お金がかかる」というイメージが先行しがちですが、家庭でどこまで取り組むか、何に重きを置くかによって、費用のかかり方も大きく変わります。

小学校受験を通して得たものは、合否だけではありません。親子で積み重ねた日々そのものが、これから先の土台となっていくと感じています。この経験にかけた時間もお金も、我が家にとっては十分に意味のある投資でした。

少しでも、これから受験を考えるご家庭の参考になれば嬉しいです。

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